こんにちは。愛知県岡崎市の不動産屋 さくらです。
今回は、「砂利の駐車場に側溝はいるの?」 について、調べてみました。
結論から言うと、勾配がきちんとある砂利の駐車場に側溝は不要だと思います。理由は雨水は土に浸透するので、コンクリートのように地表に雨水が溜まることが少ないと思ったからです。ただし、場合によっては側溝が必要なこともあります。そこで、今回は砂利の駐車場に側溝を設けた話をさせて頂きます。
家の近くの砂利の駐車場には、側溝がないけどなぁ。
雨水が土に浸透するし、土地の勾配だけでも十分な気がする…
そもそも砂利の駐車場に側溝って必要?
ある日、事務所に駐車場の借主さんから電話がありました。内容は「雨の日、駐車場に水が溢れている。どうにか対応して欲しい。」というクレームでした。
早速、現地を確認すると、駐車場は聞いた通りの水浸し状態になっていました。借主さんから詳しく話を聞くと、ここ最近、急に水たまりが増えたそうです。
現地調査したところ、隣地の駐車場が砂利からコンクリートに変更 → 結果、 雨水が全てこちらに流れてきた。
協議の上、勾配をつけ側溝を付けることに
貸主さんに報告したところ、前面道路に水が流れるように砂利をひきつめ、勾配を付けることにしました。ただし、今度はこちらの駐車場が少し高くなるので、隣地に雨水が流れる可能性があります。そこで、隣地との境界部分に側溝を設けることにしました。
側溝の費用
今回はコンクリートのU字溝、幅24cmのものを15mほど設置しました。また、側溝の蓋(グレーチング)も付け、車や人が落ちないように配慮しました。
内訳は以下となります。
U字講8寸15メートル…40,000円
蓋25枚×1,000円…25,000円
砂・セメント代…7,000円
工賃2人分…60,000円
合計 132,000円
ただし、側溝に砂利や土が流れるので注意する
砂利の駐車場の場合は、どうしても側溝に土や砂利が流れ出ます。最初は 素掘り(土を掘っただけ)の側溝を考えたのですが、崩れやすいので断念しました。そこで、多少費用が高くなりますが、コンクリートのU字講にしました。
ただし、側溝には土や砂利がどうしても溜まります。なので、貸主さんは、定期的に清掃が必要です。面倒な場合は、清掃業者にお願いできますが、費用は割高な印象です。
そこで、色々と調べた結果、スチール透水蓋 なるものがあるので、ここで紹介します。このスチール透水蓋は、特殊な技術で雨水のみ透水することができるそうです。これをコンクリートのU字講の蓋にすれば、土や砂利が流れ込まないので、側溝の清掃作業が格段に減ると思います。ただし、費用が高いこともあり、そこまで必要かはケースバイケースなので、業者と相談してください。
「砂利駐車場の側溝」について、最後に
今回は、隣地の駐車場に側溝がなく、こちらの駐車場に雨水がすべて流れきました。しかし、以前はこちらの駐車場から、隣地へ雨が流れていたかもしれません。
貸主さんは、砂利の駐車場に側溝を設けると、初期の工事費が膨らみます。また、清掃も増えます。ただし、側溝を設ければ、隣地に雨水が流れ出る心配がなくなります。また、側溝は地面に溜まった雨水を効果的に排水する目的で作ります。雨水が溜まった状態になると、地面は軟弱になります。結果、駐車場は陥没しやすくなり、今度は「水たまり」という別の問題が発生します。
家の屋根には「雨樋」があります。雨樋は、雨水を一か所に集め、効率的に水を流すことができます。地面でも、同じように勾配を設け、側溝で効果的に排水することが望ましいこともある、と感じました。